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スギ花粉症の免疫治療

ご無沙汰しています。涼しい日が10日ほど7月終わりに続き、楽だと思っていたら、いきなり猛暑になりました。でも、この夏名古屋はやや控えめです。テレビのお天気番組で、例年名古屋は、本日の最高気温ナンバーワン、そこまでいかなくても常に上位に名を連ねていました。ところがです、今年はその名が上がらない日が多く、確かによそで(大分、熊本が多いですね)37度だ、38度だと酷暑の日に名古屋は33-34度くらいが多いのです。体にはやさしく、少々得をした気がしますが、なにかきつねにつままれた感もあります。今度、新しい治療を始めました。スギ花粉症に対しての免疫療法です。患者さんにはスギ花粉抽出物(アレルギーのもとアレルゲン)を毎日舌下経由で飲んでもらいます。症状を抑えるだけでなく、治癒にもつながる可能性のある治療法です。割合は低いですがショックを起こしうるため、最大の注意を払って実施し、副作用を避けうるものは避けて、最小限にするため、治療する医者にも講義をうける、試験をうけて合格するなどの義務があります。講義も試験もネット経由ですが、かなりアタフタしました。試験なんて医師国試以来のん十年ぶり、しかも皮膚科領域でなく耳鼻科領域からで久々に試験の大変さを味わいました。(実はこのアタフタのせいで、ホームページにお盆休診を載せるのを失念してしまい、ご迷惑をおかけした方もあり、申し訳ありませんでした。)スギ花粉によるアレルギー性鼻炎のヒトが対象のため、現在ほとんどが耳鼻科で行われています。それをなぜ皮膚科医の私が、というと、免疫療法そのものに興味があること、将来アトピー性皮膚炎の重症例にもこの治療法が(アレルゲンは異なります)応用できるようになるのではないかと思っているのでというのがひとつ。患者さんのひとりに、最初は別のことでかかられたのが、ここ数年はまさにスギ花粉によるアレルギー性鼻炎でその時期にだけその治療のためうちにかかられている方がいて、その方もなぜか免疫療法に興味を持っておられ、患者として手をあげてくれたことがもうひとつです。投与するアレルゲンは最初は少量、徐々に多くしていき(増量期)、2週後からは毎日同じ量(維持期)となり、この方は現在、無事維持期です。来春のスギ花粉の飛ぶころどうなっているか大変楽しみでどうか通常の薬がいらないくらいよく効きますよう。